大陸の北方にある村――ターナ。 この村に住む一族はあるもの達と戦うことを一生の使命としている。 彼らの敵は魔人と呼ばれている。 人型でその体長は2m~3mまでに及ぶ。 赤く光る4つの目に鋭い歯、爪を有する。 肌は黒く光る鱗に覆われていて、鋼鉄のごとく硬い。 またその体躯は筋肉隆々としていて、人の数倍の腕力を誇る。 生命力も桁外れであり、首を落としたとしても念入りに止めを刺さなくてはならない。 指の本数は5本。足の指は3本。頭には一角。 彼らが戦う時は主に両手の鋭い爪を振りかざして戦う。 そして、獲物が弱ったらその鋭い歯で獲物の体を食いちぎる。 魔人の中には黒魔術を操るものがおり、呪いをかけるものもいる。 性格は非情にして残忍。 人を食うのが好きであり、殺すのが好きであり、獲物を狩ることにこの上ない喜びを感じる。 人の臓物を引きずり出し、食らい、血をすすることこそ至上の喜び。 聞けば身が震えるような雄たけびを上げる。 また魔人は魔物と呼ばれる下等な怪物を召喚することが出来る。 基本的に魔人の個体数は少なく、魔物を召喚することにより自軍の強化を行う。 村の人々は魔人を神話に出てくる悪魔の末裔と考えており、彼らを消滅させることこそ 人の使命と考えている。 ターナの村の人々はそれらの使命をこなすためにある特殊な掟を持っている。 村の成人した魔法使いは魔人を倒すための使命を帯びる。 また、成人した戦士はその魔法使いを守護する使命を帯びるのである。 なぜなら魔人を倒すには戦士だけの力では足りず、優秀な魔法使いの力を行使しなければ 勝てないからだ。 よって、ターナの村の子供は幼い頃から魔法使いとしての修行を積む。 その魔法使い志望の多くは女性である。 魔法使いになるためには天性の魔法に対する才が必要である。 天性の才なくして、いかに魔法に関する知識を身に付けようとも魔法を使うことはできない。 ターナでは魔法の才は女性に多く見られる。 男性にも魔法の才が見られるものはいるが、その比率は9:1である。 男性で魔法の才があるものは魔法使いとなることもあるが、多くは剣技も身につけ、 魔法戦士として活躍する場合が多い。 ちなみに女性の中での魔法の才を持つものと持たないものの比率は5:5ぐらいであり、 半分半分である。 このことから分かるとおり、男性の場合は5%の確率でしか魔法を使うことしか出来ないことが 分かる。 ターナの女性のほとんどは魔法使いとなる。 それに対して、村の男性はほとんどは魔法使いを守るための守護者(ガーディアン)として 育てられる。 戦士としての修行を積むのだ。 そして、成人を迎えたとき魔法使いと戦士のコンビを組むことになる。 つまり、1人の魔法使いに対して守護者を1人つけるのである。 魔法使いは守護者の主であり、主と守護者の関係は主従の関係。 つまり成人になる時、男子は使えるべき主を、 女子は自分の守護及び補佐をする戦士を従えることになる。 それぞれの相手は成人の儀式の前にいろんな人間と仮の主従の関係を結び、 そのなかで性格特性などから、使えるべき主、従えるべき従者が決まる。 この相手は当たり前のことながら同じ歳の人間となる。 魔法使いは基本的に白魔術と呼ばれる回復・援護系の魔法しか使用できない。 しかし、その効果は絶大で対魔人戦には必要不可欠である。 魔法は魔法の杖をブースターとして、口から紡ぎ出される言葉と術者の魔力によって 生成される。 つまり、魔法の杖、言葉(呪文)、魔力とこの3つどれが欠けても魔法を放つことは出来ない。 ターナの戦士は主に大剣を武器として使用する。 その剣技は対魔人戦のために古より鍛えられ、洗練されてきたもので 近隣の戦士たちにくらべてもその強さは抜きん出ている。 ターナの魔法使いと戦士は他の地方では「白き魔女とその守護者」として有名である。